旅先で悪夢のロストバゲージ・・・押さえたい対策&万が一時の対応
「旅行に行くなら電車ではなく飛行機で行きたい」「せっかくだから国内旅行ではなく格安でも海外旅行に行きたい」という人は少なくありません。航空機利用での旅行は気分も盛り上がりますが、一方で預け入れ手荷物の紛失のリスクと隣り合わせでもあります。ロストバゲージの発生理由や予防、補償をお伝えします!
『飛行機に乗って空路で旅行したい人』
『乗り継ぎ便を使って旅行する予定の人』におすすめ!
ロストバゲージって?
ロストバゲージという言葉を耳にしたことはありますか?
ロストバゲージ(lost baggage)は、荷物がなくなってしまった状態のこと。出発空港で預けたスーツケースが到着空港で受け取れない場合をいいます。
航空機を利用する旅行でしばしば発生するロストバゲージ。個別のタグを付けたりして厳重に管理しているはずなのに、なぜ発生してしまうのでしょうか?
ロストバゲージに遭遇しやすいシチュエーションとは?
ロストバゲージはなぜ起こるのでしょうか?
代表的な例としては、次のようなものが挙げられます。
- 乗り継ぎ便に乗り換えた際に、荷物が乗り換えられていなかった(タグはずれ)
- 乗る予定の飛行機の到着が遅れ、出発までに荷物の積み替えができなかった(ディレイドバゲージ)
- 搭乗する飛行機に積み込まれなかった(タグの間違い/タグはずれ)
- 別のルートの飛行機に積み込まれてしまった(タグ/仕分け間違い)
- 空港でだれかが持って行ってしまった
2のケースは完全にロストしたわけではなく、後から届く可能性が高いと言われています。
そのため、ロストバゲージではなく「ディレイドバゲージ」という結果になるでしょうけれども、念のためこのケースも憶えておきましょう。
ロストバゲージを予防する5つの方法
避けたくても避けづらいロストバゲージによるダメージを、予防する方法はないのでしょうか?
ロストバゲージを予防する方法を5つ挙げてみます。
ロストバゲージ予防【その1】機内持ち込みの手荷物だけを使う
大切なものを機内持ち込み手荷物に入れておくのは、航空機を利用する旅に慣れている人なら、経験済みの知恵ですよね。しかし、そもそも手荷物を預けなければ、荷物を失う心配はありません!
思い切って荷物を最小限にして、機内持ち込み手荷物だけの旅行にトライしましょう。
旅行先で必要品を調達!?
東南アジアなど、日本円に対して比較的物価の安い地域に旅行する人の中には、旅行先でセールになっている商品などの安い着替えを買って、帰りは服を捨てたり寄付したりするという例も!
荷物にこだわりがなければ、身軽に旅をする方法はあるのです◎
もちろん、機内持ち込み手荷物のなかに1~2泊分の服と多めの下着を入れて移動して、行く先々でランドリーを駆使して清潔を保つという手もあります。
おしゃれにはほど遠くなってしまうかもしれませんが、物を失う心配や痛手よりはマシと考えることもできますよ◎
ロストバゲージ予防【その2】宿泊先に荷物を宅配する
「機内持ち込み手荷物だけでは心許ない」という人には、荷物を宿泊先に宅配してしまう方法をおすすめします。
国内旅行の場合、荷物を先に送る例は少なくありません。例えばゴルフ旅行の場合、事前に宿泊先のホテルに自前かレンタルのクラブセット&ゴルフバッグを宅配するのは気軽に行われていますよね!
宿泊先に送る際は、以下のように宛名を書くと、フロントの方にわかってもらいやすいですよ。
A県A市B 1-2-3
Cホテル フロント気付 〇〇 〇〇行
(2018年xx月xx日~2018年xx月xx日にて宿泊予定)
さらに、フロントに電話連絡をして受け取りをお願いできたら完璧です!
空港宅配サービスについては下記の記事でもご紹介しています♪
ロストバゲージ予防【その3】早めにチェックインを済ませる
海外旅行の場合、荷物を送るのは航空便では高額になりますし、船便では遅くなります。また、ロストバゲージ以上に、国際郵便での荷物が正しく到着するのか、心許ない国や地域もありますよね。
荷物の量も機内持ち込み手荷物では対応不能である場合には、なるべくロストバゲージしにくい手荷物の預け方を工夫する必要があります。
荷物の預け方に一工夫
一案が、早めのチェックインです。
乗り継ぎや飛行機の遅れなどがあった場合のロストバゲージは、個人で防ぎきれない事態でもあります。
しかし、すでに他の人の荷物は積み込みに入っていて、自分の分だけ送れてしまうという遅いチェックインによるロストバゲージは防ぐことが可能です。
急いでいると自分だけでなく航空関係者のミスも発生しやすいもの。
空港にはできるだけ余裕を持って到着することができるようにしましょう。(前日入りして空港に一泊する手段もありますよ。)
ロストバゲージ予防【その4】乗り継ぎ便を避ける
一度積んだものをわざわざ載せ替える乗り継ぎ便は、ロストバゲージの発生しやすい条件です。
目的地は同じでも、直行便よりも乗り継ぎ便のほうが安価であることはありますね。旅行の費用を節約する時、最もコストのかかるのが航空機、次いで宿泊、食事と続きます。金額的なメリットの大きいのは航空機です。
短期旅行のロストバゲージは致命的!
もし預け入れ手荷物が一時的にロストバゲージ状態になって、後から出てきたとしましょう。
到着先で連泊して荷物を待てるならまだしも、短期で期間の決まった旅行では、帰国するまで預け入れ手荷物に再会できない可能性が高いです!
これでは預け入れ手荷物を持って出た意味がありません。
リスクを負う覚悟をすればいいですが、「これも経験」と楽しむ余裕を他に回したいなら、直行便での旅行をおすすめします。
ロストバゲージ予防【その5】わかりやすい目印をつけておく
他人が間違って持って行ってしまいかねないスーツケースというのは、ターンテーブルを見ているとよくわかります。
- 汚れの目立ちにくい黒っぽい色
- 有名メーカーの物
これでは見分けにくいです。
長期の海外旅行でスーツケースを2つ預ける場合などでは、1つをピックアップしても、もう一方を探すのに手間取っている間に、荷物を置き引きされるリスクまで高まってしまいます。
素早く荷物を見分けるためにも、自分の荷物だと一目でわかるような目印となるステッカーやバンド、飾りなどがあると便利です。
具体的な情報も書いておけば…
名前・便名・連絡先などを書いた紙を収納したタグを付けておくのもいいですよ。もしロストバゲージ状態になってしまっても、荷物の特長に加えて名前と便名などが確認できれば、確実に自分の所有物だとわかってもらえます。
特に個人の識別タグが外れてしまったときや、タグのつけ間違いの結果、行き場を失っている荷物を確認する際に役立ちます◎
ロストバゲージに遭遇してしまったら【航空会社に報告する】
「荷物がターンテーブルから出てこない!」
ロストバゲージ(ディレイドバゲージ)に気がついたら、ターンテーブルのある荷物引き取り所を離れてはいけません。
その場にある手荷物紛失の申請カウンターに報告に行きます。
申請に必要なもの
報告する際に必要になるのが飛行機に搭乗する前、手荷物預け入れのタイミングで受け取った手荷物の識別番号票です。失くした荷物にも同じ番号の振られたタグが付いています。これを手がかりに、航空会社に手荷物を探してもらいます。
申請書の記入
ロストバゲージの申請の際には「手荷物紛失証明書(Property Irregularity Report; PIR)」に記入します。
以下の英単語が参考になります。
さっと目を通しておきましょう。
- Baggage Service Office 手荷物サービスオフィス
- Property Irregularity Report (PIR) 手荷物紛失証明書
- Tag Details 手荷物切符番号(預け入れの際のタグ番号)
- Personal Details お客様情報
- Contact Information お客様連絡先
- Flight Details フライトの詳細
- Destination on Baggage Claim Tag 手荷物切符に記載の目的地
- Delayed Bag Details 未着手荷物の形状など
- Marerial of Bag 手荷物の材質
- Contents 内容物
- Baggage Inventory and Claim Form (BICF) 手荷物の内容品リストおよび申告フォーム
「手荷物紛失証明書(Property Irregularity Report; PIR)」に記入したら、参照番号(File Reference; 例:ATLXS13166)を受け取るのを忘れないでください。
国際的な手荷物検索システム上での管理番号です。この参照番号と姓をキーにして、現在の荷物の状況が確認できます。
手荷物検索サービスで使われる英文は以下のようなものです。
- Tracing continues. Please check back later.
現在荷物を探しています。後ほどご確認ください。- Item Located. Airline is confirming.
手荷物が見つかりました。航空会社で照合しています。- Received at airport.
空港で荷物を受け取りました。- Delivery process initiated.
配送手続きに入っています。- Received at airport / Delivery process initiated
空港で荷物を受け取りました / 配送手続きを開始しています。
すべてではありませんが、空港で手続きできなくても手荷物紛失証明書を発行してもらえる場合や、オンラインで受け付ける場合もあります。
利用した航空会社のサイトで「Property Irregularity Report」で検索してみてください。
とはいえ、やはりその場での手続きが一番ですよ!
ロストバゲージに遭遇してしまったら【空港のロスト&ファウンドに報告】
航空会社ではなく、空港のロスト&ファウンド(Lost & Found:遺失物係)に届け出の必要な場合があります。
例えば、以下のようなケースです。
- 利用する航空会社が荷物の取り扱いを当該空港に任せている場合
- 空港のターンテーブルで荷物を受け取って以降に荷物を紛失した場合
- 他の旅客が間違えて荷物を持って行った(後に気づいて、空港に持ち込む)場合
条件がそれぞれ違うので、臨機応変に対応しましょう。
基本的な質問内容は「Property Irregularity Report (PIR) 手荷物紛失証明書」と同様と考えられます。
あとは「最後に見たのはどこか?」「どのくらいの時間離れていたか?」といった質問が追加されるでしょう。
できれば、英語で答えられるように事前に練習しておきたいですね。
ロストバゲージの補償・保険について
ロストバゲージ状態になって、その間に最低限必要な服や日用品の購入することになった場合、そのレシートをもとに航空会社が補償してくれることがあります。
しかし、必ず補償してくれるわけではなく、補償額も高額ではありません。
また、クレジットカードにも旅行保険(航空便遅延保険)が付いている場合があります。
しかし、航空機寄託荷物の紛失に対する補償は5万円に満たないことが多いです。
そもそも付帯しているカードもゴールドカードやプラチナカードで、入会金・年会費無料で作れるカードでは付帯していません。
旅行保険の補償が確実
ロストバゲージになった際の補償でもっとも頼りになるのは、旅行保険の航空機寄託手荷物に関する保険です。
旅行保険は基本的に傷害や疾病について治療費用などを補償してもらうために契約しますが、一部、特約などでロストバゲージに対応できるように設定ができます。
ただ、携行品に対して高額の保険をかけても最大で10万円/1つと上限があります。
あまりにも高額なものや、失ってしまっては取り返しの付かない替えの効かないものは、初めから預け入れず、機内持ち込みするか、自宅やトランクルームで保管することをおすすめします。
以上、ロストバゲージについて解説してきました。
荷物がなくなると数日間は見つからないことが多いです。
ロストバゲージに備えて、その間にないままでは困るような物はできる限り機内に持ち込むようにしましょう
- 持病で薬を飲んでいる人
- メガネ、コンタクトレンズを使用している人
- 生理中で日本製のナプキンを使いたい人
上記の方は、最低限必要な分だけでも、機内に持ち込んでおくと安心です。
もしロストバゲージしてしまっても、なんとか旅行を続けて楽しめるように対策をして出かけましょう!
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